●岩魚釣り
山房もっきりやの下を流れる中津川
は今も昔も魚影の濃い川です。この川
を江戸時代に遡上した探検家、鈴木牧
之の『秋山紀行』の中に岩魚の記述が
あり、切明の湯元(温泉)に泊まった
牧之は秋田から来た狩人から岩魚釣り
の話を聞いています。狩人はクマやカ
モシカばかりではなく、中津川で釣っ
た数百匹の岩魚を背負って、草津温泉
に売りに行ったそう。昭和40年代ま
では、この地にも岩魚漁を生業として
いる人々がいました。雑魚川の伝統的
な毛針釣りを完成させたのは、こうし
た職漁師たちです。春、木の芽が心和
み、残雪を踏みしめながらの釣り…、
木々の緑が目に優しい、夏のゆったり
した気分での釣りを楽しんでみてはい
かがでしょうか。
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